焚き火は大好きだけれど、煙で目が痛くなったり、翌日まで髪や服についた焚き火臭が取れなかったりして困ったことはありませんか?
そんな悩みを技術で解決し、今やキャンプ場のスタンダードになりつつあるのが二次燃焼構造を持つ焚き火台です。
ただ薪を燃やすだけの道具に、そこまで差があるのか?
そう思うもしれませんが、一度この炎を体験すると、もう普通の焚き火台には戻れないかもしれません。今回は、その科学的な魅力と、購入前に必ず知っておくべき弱点について徹底解剖します。
なぜ二次燃焼が人気なのか?煙も灰も消し飛ぶ火力

通常の焚き火台では、薪が燃える際に発生する可燃性ガス(煙)の一部が、燃えきらずに空中に放出されてしまいます。これが煙たさの原因です。
対して二次燃焼焚き火台は、本体が二重構造になっています。下部の通気口から取り込まれた空気が、壁の中を通って温められ、上部の穴から噴出。この熱風が、本来なら煙として逃げていく未燃焼ガスに再び着火し、燃やし尽くすのです。
この仕組みによる最大のメリットは、驚くほど煙が少ないこと。
服に臭いがつきにくく、風向きが変わっても煙にむせることがありません。
そしてもう一つ、特筆すべきは美しい炎です。
上部の穴からガスバーナーのように吹き出す炎が合流し、トルネードのような独特の燃焼を見せてくれます。さらに、燃焼効率が極めて高いため、燃え残りがほとんど出ません。朝起きて、真っ白な少量の灰だけが残っているのを見た時、その性能の高さに感動することでしょう。片付けの手間が激減するのも、忙しい撤収時には大きな武器となります。
買ってから後悔しないためのデメリット理解・燃費と暖かさ
いいこと尽くめに思える二次燃焼焚き火台ですが、道具としての特性を理解していないと失敗したと感じるポイントも存在します。特に注意すべきは燃費と暖房効果です。
まず、燃焼効率が良いということは、裏を返せば薪が猛スピードでなくなることを意味します。
普通の焚き火台なら1束で済む時間が、二次燃焼だと2束、3束と必要になることも珍しくありません。気持ちよく燃えるあまり、薪代がかさむことは覚悟しておく必要があります。
次に暖かさの問題です。
二次燃焼の炎は真上に勢いよく上がります。また、二重壁構造によって側面からの熱放射が遮断されがちです。そのため、焚き火台の真横に座っていても足元があまり暖かくない、という現象が起きます。冬キャンプで暖を取ることを主目的にする場合、足元の防寒対策をしっかりするか、リフレクター(反射板)を併用するなどの工夫が必要です。
メンテナンスと選び方のポイント・灰捨てと五徳
長く愛用するためには、メンテナンス性も重要です。
二次燃焼の要である空気孔が灰で詰まってしまうと、ただの重い筒になってしまいます。構造上、底が深くて掃除しにくいモデルもあるため、底板が外れて丸洗いできるタイプや、灰捨てが簡単なモデルを選ぶのが賢明です。
また、料理を楽しみたいなら五徳(ゴトク)の有無もチェックしましょう。
火力が強すぎるため、直火での調理は火加減が難しい場合があります。専用の五徳やスタンドが付属しているか、あるいはオプションで拡張できるかを確認してください。
そして最後にサイズ選び。
コンパクトなモデルは持ち運びに便利ですが、市販の30〜40cmの薪が入らず、ノコギリで切る手間が発生することも。オートキャンプなら、市販の薪をそのまま放り込める大きめのサイズを選ぶのが、ストレスなく楽しむコツです。
美しい炎と引き換えに、大量の薪を消費する二次燃焼焚き火台。
次回は、そんな大量の食材や薪を運ぶためにも重要な、夏キャンプの最強保冷ギアハードクーラーの実力に迫ります。

