焚き火の炎が安定し、熾火(おきび)が静かに赤く輝き始める時間。
ここからわざわざ調理器具を出して、炒めたり煮込んだりするのは正直おっくうだ……そう感じることはありませんか?
そんな時にこそ真価を発揮するのが、アルミホイルを使ったホイル焼きです。
食材を包んで焚き火の端に放り込んでおくだけ。あとは火が仕事をしてくれるのを待ちながら、ゆっくりとお酒を楽しむ。これぞ、大人のキャンプの特権です。今回は、手間は最小限なのに味は絶品、そんな焚き火調理の最適解をご紹介します。
焚き火調理の最適解ホイル焼きのメリット・洗い物ゼロの解放感

なぜ、キャンプ慣れした人ほどホイル焼きを愛用するのでしょうか。
最大の理由は圧倒的な手軽さと後片付けの楽さにあります。
キャンプ場の夜、冷たい水で油汚れのついた食器や鍋を洗うのは、正直なところ苦行でしかありません。しかしホイル焼きなら、食べ終わった後はアルミホイルを丸めてゴミ箱へ捨てるだけ。洗い物が劇的に減り、撤収時のストレスから解放されます。
また、調理法としても理にかなっています。アルミホイルで密閉することで、食材の水分や旨味を逃さず蒸し焼き状態にできるため、誰が作ってもふっくらジューシーに仕上がります。直火だと焦げやすい食材も、ホイルがクッションになることでじっくりと熱が通り、失敗が少ないのも魅力です。
ポイントは、家庭用よりも厚手のBBQ用厚手アルミホイル(0.04mm厚など)を使うこと。破れにくく、炭火の中に直接放り込んでも食材を守ってくれます。もし家庭用を使う場合は、必ず2重にして使いましょう。
絶品レシピ① ネギと豆腐の味噌焼き・包み方のコツはふんわり
まずは、設営後の疲れた体に染み渡る、日本酒や焼酎にぴったりの一品から。
居酒屋メニューのような親しみやすさが、焚き火の前では格別の味わいに変わります。
【材料】
- 木綿豆腐:1/2丁
- 長ネギ:1本
- 味噌、みりん、酒:各大さじ1(あらかじめ混ぜておくと楽)
- ごま油:適量
【作り方】
アルミホイルを広げ、食べやすい大きさに切った豆腐と、斜め切りにしたたっぷりのネギを乗せます。合わせた味噌ダレを回しかけ、香り付けのごま油をひと垂らし。
ここで重要なのが包み方です。
食材をギチギチに包むのではなく、内部に蒸気が回るよう、少し空間を持たせてふんわりと包むのがコツです。合わせ目はしっかりと折り込み、蒸気を逃さないようにしましょう。
あとは焚き火台の端、炎が直接当たらない置き火の近くに10〜15分置いておくだけ。ネギがくたっと甘くなり、熱々の豆腐に味噌が絡んで、箸が止まらなくなります。
絶品レシピ② ホタテと野菜のバター醤油・時間差を意識した食材選び
次は、少しリッチな気分を味わえる海鮮メニュー。
ホイル焼きは一度包んでしまうと中の様子が見えないため、火の通りにくい食材(根菜など)と通りやすい食材(魚介など)を一緒にすると、魚はパサパサなのに野菜は生という失敗が起きがちです。
そこで重要なのが、加熱時間が同じくらいの食材を組み合わせること。今回はホタテと、火の通りやすい野菜のペアリングです。
【材料】
- ボイルホタテ:4〜5個
- アスパラガスやしめじ:適量
- バター:10g
- 醤油:少々
【作り方】
ホイルの上に食材を並べ、バターを乗せて醤油を垂らすだけ。この時、アスパラガスなどの野菜は下茹で不要ですが、なるべく薄く切るか、火の通りやすいキノコ類を選ぶのが失敗しないポイントです。
焚き火の脇に置いて約10分。ホイルを開けた瞬間に立ち上るバター醤油の香ばしい湯気は、まさに食欲の爆弾。ビールや白ワインとの相性は言うまでもありません。
絶品レシピ③ おさつバターのバニラアイス乗せ・禁断のひやあつスイーツ
最後は、焚き火タイムの締めくくりにふさわしいデザートを。
焼き芋は定番ですが、それをさらに背徳感たっぷりに進化させます。
【材料】
- サツマイモ(安納芋やシルクスイート推奨):1本
- バター:たっぷり
- バニラアイス:適量(クーラーボックスから出したてを)
【作り方】
サツマイモは洗って、濡れたまま新聞紙で包み、その上からアルミホイルで隙間なく包みます。これを焚き火の中に放り込みます。
太さにもよりますが、30〜40分ほどじっくり放置。竹串がスッと通るくらい柔らかくなったら取り出し、ホイルごとナイフで縦に切れ込みを入れます。
湯気が上がる黄金色の芋の間に、冷たいバターを押し込み、さらに冷たいバニラアイスをトッピング。熱々の焼き芋と冷たいアイスが口の中で溶け合うひやあつの感覚は、キャンプでしか味わえない贅沢です。
妻や子供とのファミリーキャンプなら、このデザートを出した瞬間にパパすごい!と称賛されること間違いなし。もちろん、ソロでウイスキーと共に楽しむのもまた一興です。

